寝違え
首・肩こりとも関係
昨日までは何の痛みもなかったのに、朝起きた途端首が回らないほどの痛みを感じる寝違いですが、医学的には突発性頸項部痛といいます。
頸項(けいこう)部とは首からうなじにかけての部分を指します。
寝ている間に、無意識に無理な姿勢(首などに負担がかかる姿勢)をとったり、無理な動かし方などをしたりする時に、その周辺の筋肉や関節に負担がかかり、筋違えのような筋肉痛を起こすのが、「寝違え」です。
● 痛みは突然に起こりますが、その原因は以前からあります
寝違えを起こした時、首周辺の筋肉は強張って硬くなっていることが多いです。寝ている間の姿勢は気をつけようにも、無意識なのでなかなか気をつけることができないと思います。
しかし、寝違えを起こす根本的な原因は首や肩の筋肉疲労やコリ・緊張が何日も前から続いていたことがあげられます。少しの姿勢のズレで首の筋肉に痛みがでてしまう程、
首周辺の筋肉は疲労していたことがあげられます。だいだいは、その疲労は何日(何ヶ月)も前から続いていた場合が多いです。寝相が悪い=寝違えをおこすではなく、首・肩の疲労(コリ)+寝相が悪い=寝違えと考える方が自然です。
例えば 、子供は大人に比べたいてい寝相が悪く布団を肌蹴て寝るなどはしばしばあることです。見ていると首なども結構キツイ姿勢で寝ていることも多く見かけられます。 しかし、起きた時「首が痛くて回らない・!」と大人のように振舞う子供はあまりいないと思います。赤ちゃんなどは、もっとすごい姿勢でスヤスヤ寝ています。 彼らは根本原因となる、首・肩周辺の筋肉が柔らかいから、少々寝相が悪く無理な姿勢をとってもカバーできる筋肉や関節の柔軟性を持っているからなのです。 だから「寝違い」の急性の痛みは大人に比べ少ないのです。「寝違い」は急性の痛みですが、その原因は慢性的なものが背景にかくれていることに気づくことが大切です。
● 痛くて首を動かせないなら冷やして・安静に
寝違いの痛みはひどい時は「激痛」です。こんな時はもちろん動かせません。動かせないということは「動くな!」という身体からのメッセージです。首が無理に動かないようにして、冷やして安静にすることが一番の策です。ただ、痛みがなかなか引かない場合やだんだん激しくなったり、痛みの他にしびれなどもでる場合、 「頚椎ヘルニア」など他の病気も考えられますので、病院など医療機関に受診した方がいいでしょう。
痛みはだいたいの場合、数日で落ち着いてくるはずです。
痛みは炎症が治まってきたので引いてきますが、首・肩の筋肉の疲れは残っている場合が多くあります。今度は首や肩を温めたり、 軽くストレッチをしたりそこの血流をよくして、筋肉と関節を柔らかくしていく必要があります。そして、なぜこんなつらい痛みがでたのかを考えてみる必要があります。多くの場合はここ1週間というレベルではなく、
何ヶ月も前からのストレスや疲労の蓄積が背景にあります。これを機に自分の身体と心を労わってあげて下さい。そこに根本の原因が隠れていますから・・・。
気づくと必ず身体は反応しますよ。
illustration:fumi watanabe
◆ 寝違えない為の生活
寝違えの大きな原因は首・肩にかかるストレスによる筋肉疲労やコリがあげられますが、現代ではその大きな原因になっているものに、PCを使った長時間の作業や特に最近ではスマホの長時間使用があげられます。特に寝る前や寝ながらスマホの使用です。これは、首や肩にとって大きなストレスとなります。そして、寝る前にスマホの画面を見続けることは、目にも大きな負担となりますし、脳を刺激し睡眠を浅くします。このようなことを毎日続けていると、自律神経も乱れていいます。
肩こりの原因で詳しく述べていますので、どうぞご参考にして頂ければと思います。寝違いの痛みは、その多くは一過性(一時的で長く続かない)です。 その為、喉元すぎれば・・・で痛みがなくなったらそれでいいや・・となぜ?と考えてしまうことを忘れがちになります。 身体に起こる症状の多くは「気づき」の為にキッカケです。ちょっとした気づきと心がけでより健康で幸せな毎日を・・・。
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