肩こりについて
肩こりとは・・
肩こりとは日本人にとってはごく聞きなれた言葉です。「かぁさん、お肩をたたきましょう♪」と歌まであるぐらいですから昔から多くの人々が感じてきた不快な症状の一つといえます。そもそも、肩こりという病名はありません。 肩が重い・痛い・だるい・張った感じがするなどの感覚を「肩こり」と呼んでいます。 正しくは、首や肩の周辺腕に症状が及ぶものを総称して頸肩腕症候群(けいけいわん症候群)とよんでいます。
どうして肩がこるの・・・?
色々な説がありますが、肩こりは人間の特徴とも言えます。それは直立二足歩行をする人間の姿勢と重い頭(4~5kg)を重力に対して、胴体のわりには細い首と肩の筋肉で支えている構造にあります。 人間の首・肩の筋肉は何もしていなくても比較的疲れやすい構造に特徴があります。それに付け加えて、現代社会ではパソコン作業・携帯・車の運転や長時間の同じ姿勢など様々なストレスが重なって「肩がこる」条件が多くなることで肩こりを生んでいると言えます。
たまに「肩こり」ってわからないという人もいます。当院にもそういった方がおられます。しかし実際、肩を触ってみるとパンパンに張っているという方がいます。ところが一方で、比較的やわらかいのにひどくコリや痛みを感じる方もいます。人によって感じ方が随分と違うものだと実感しています。 2001年度の国民意識調査では女性では自覚する症状の第一位に肩こりが男性では第三位にあげられ、成人で今までに肩のこりを感じたことがあるという人は女性が95%、男性が90%と日本人のほとんど人が経験したことのある症状であることがわかります。
肩がこるって何が起こっているの・?
一般的にこりを感じた時何が起こっているのでしょう? 肩こりを感じた時、首や肩の周りの血液の循環が悪くなっているということが言えます。慢性的に肩こりを感じる方では特にそうです。血液循環が悪いと肩周辺の筋肉に酸素と栄養をうまく供給できません。
血液循環不良から筋肉が収縮し、溜まった疲労物質を排除することが難しくなります。排除できないとコリや痛みを感じたりします。すると、周辺筋肉は硬くなりそれがまたコリをつくりまた、さらに血行が悪くなるという悪循環のサイクルを生み出し次第に慢性化していきます。
肩こりに大きく関係する筋肉
● 僧帽筋(そうぼうきん)首から背中にかけて表面にある筋肉肩こりと深く関わりある筋肉と言われます。猫背など姿勢が前傾気味の人などは、この僧帽筋を酷使し筋肉疲労起こさせます。
上体を起こして同じ姿勢で長時間いる時など重い頭を支えたり、また緊張状態が続くなど肩に力が入る時にこの僧帽筋は酷使され筋肉疲労を起こします。特に、筋肉量が少ない女性の方が疲れやすく、肩こりが女性に多いものわかります。
● 菱形筋(りょうけいきん)菱形筋は僧帽筋筋の下にある深部の筋肉(インナーマッスル)です。肩甲骨の動きと大きく関わっていて、肩こりと深く関わる筋肉の一つです。 この菱形筋が凝るとコリをひどく感じる人が多く、「芯が凝っているような感じ」「肩が挙げにくい」「背中がガチガチ・・」などの辛い症状を訴えます。
名前の通り肩甲骨を引き挙げる(肩を挙げる・竦める動作)為の筋肉で僧帽筋の下を走るインナーマッスルです。肩甲骨を引き上げる為に 僧帽筋上部筋の働きを補助します。肩こりがきつく・こりが蓄積された場合、肩甲骨上部から首にかけて重苦しく感じる時があります。時間に追われたり・ストレスをよく感じる・肩に力が入る人は僧帽筋と同じくこの肩甲挙筋の疲労も考えられます。また、寝違えをした時にも硬くなる筋肉です。
関連痛をおこしやすい深部の筋肉です。特に前斜角筋・中斜角筋の間には胸郭出口というところがありここには神経(腕神経叢)と動脈(鎖骨下動脈)が通っています。ここにコリができ硬くなると血管や神経は圧迫をうけやすくなります。その時にしびれや痛みを感じます。(胸郭出口症候群)
● 頭板状筋(とうばんじょうきん)後頭部から首の後ろ~背骨にかけてついている筋肉でインナーマッスルです。主に上を向いたり、首を後ろに倒す動作の時に使う筋肉です。うつ伏せで本をよんだりするとこの筋肉を酷使します。僧帽筋を同様重い頭を支える為に使っている筋肉なので、疲れやすい筋肉といえます。 この筋肉が凝ると筋緊張性頭痛を引き起こしたり、脳への血流が充分に行きにくくなるので頭重感が起こったりもします。
※ 菱形筋・肩甲挙筋・頭板状筋などは深部筋(インナーマッスル)です。
これらの筋の緊張やコリを取るには、筋肉自体を緩め血行を促進させると共にストレッチなどで縮んだ筋肉を充分に伸ばしてあげることが大切です。
● 胸鎖乳突筋(きようさにゅうとつきん)
胸鎖乳突筋は首こり・肩こりとに深く関わっている筋肉です。顔を横に向けたりする(振り返る時の姿勢)時に首に筋が現れますがあの筋肉です。
肩・首のこりというと後頭部から肩~背中にかけてを意識しますが、側頸部(首の横)から 喉側についているこの筋肉も非常に関わっています。
胸鎖乳突筋が凝ると首のこりはもちろん、頭痛・頭重感を感じたりひどい人は吐き気や耳鳴りを訴える方もいらっしゃいます。筋緊張性頭痛がひどい人・寝違いをした人などは、この胸鎖乳突筋が硬く張っている人がほとんどと言っても過言ではありません。胸鎖乳突筋は負担がかかりやすい筋肉です。
肩こりがひどい人はこの筋肉がはって硬くなっていますので、整体やマッサージなどで柔らかくすることももちろん良いですが、姿勢(特にうつむき加減)に気をつけ首をゆっくり回したり伸ばすストレッチを行う・お風呂にしっかり首までつかり温めるなど日頃からこの筋肉に疲れをためないケアをこころがけましょう。
人の頭は約5kgの重さがあります。この重い頭を支えるのに負担がかかる場所は首と肩です。この時に正しい姿勢で頭を支えてあげれば、首や肩の負担は大きく軽減します。
頭部が10センチ前に出ると、頭から24kgの重量物をぶらさげている状態になります。首がうな垂れる前傾姿勢が長く続くと、かなりの負担が首・肩にかかることがわかります。
◆ 外国の人にも多いの肩こり?
欧米では「肩こり」に対するようなポピュラーな言葉はなく、アメリカでは一般的に「Stiff Neck」(首の硬直)という言葉が使われているようです。
日本で肩こりの時によく利用するマッサージはそもそもフランス語ですがフランスには日本の肩こりのような言葉が見当たらないそうです。
欧米人は日本人のように華奢ではなく骨格の発達しているせいもあり、比較的「腰や背中の痛み(back pain)」などはポピュラーですが、肩こりなどを感じにくいなどの説もありました。
西洋人が全く肩がこらないという訳ではないと思います。
むしろ近年では欧米でも日本と同じくビジネスマンやOLを中心にPC環境の発達やストレス増で肩こりは増えてきているようです。海外の空港でも日本と同じ様にクイックマッサージ店などをよく見かけますし、その便利性や手軽さから元々欧米で生まれて日本にやって来た形態だそうです。
欧米の方は肩こりに対して、日本人と感じ方や概念が違うように思われます。
こんな話があります。
日本在住のフランス人が「日本に来て〔カタコリ〕という言葉を知って初めて肩がこるということを意識するようになった。
カタコリは勤勉な日本人の職業病かもね・・・」と肩における感覚や感じ方は日本人の特徴的なものかもしれません。心的・精神的要素も肩こりには関係が深いと言えそうですね・・・。
肩こりの原因
肩こりからくる症状
◆ 肩の周りや背中の筋肉が硬く張って不快感を感じる
◆ 後頭部から首にかけて張った感じがする。
◆ 肩に何か重たいものが乗っているような感じ。それを降ろしたい感じ。
◆ 目頭が重く、目が開けにくい。目がしょぼしょぼする感じ。目がかすむ。
◆ 筋肉のコリがきつくなると背中に痛みが走ったり、胸の圧迫感を感じる。
◆ 首を回したり、ボキボキいわせたくなる。
◆ 体を動かした後やお風呂に入ると症状が楽になる。
◆ 頭痛がしたり、頭が重い感じ。
◆ 歯が悪い訳ではないのに歯が痛かったり、顎に痛みを感じたりする。
◆ 腕が挙げにくかったり、回しにくかったりする。また、痛みを感じる。
◆ 肩甲骨周りがだるい・痛みを感じる時がある。
◆ 首を左右に傾けたり、回したりしにくい。痛みを感じたりする。
◆ 寝違いなどをおこしやすい。
◆ 筋肉が硬くなる(とくに首)とふらいついたりめまいを感じたりする。
◆ 肩・側頚部(首の横)の筋肉のはりがきつくなると耳鳴りすることがある
皆さんいかがでしょうか? たかが肩こりされど肩こり・・・単に肩こりと言っても様々な症状に関わっている場合があります。
※肩こりには整体は有効な手技療法です。ここにあげた症状は肩こりで起こる可能性のあるものを上げています。 中には他の病気や疾患などでも起こりうる症状もありますので、症状が長引いたり・なかなか改善しない・気になる方は必ず医療機関を一度受診下さい。
肩こりの原因
肩こりには生活習慣・仕事・姿勢・食生活・ストレスなど様々な原因が関わっていることが多いと思われます。タイプ別にみていきましょう。
【 生活習慣・仕事からくる原因 】 肩こりをつくる大きな原因になっているのがこれと言っても過言ではないと思います。
日常生活での習慣化されたこと、仕事もその一つに入ると思いますが、誰もがここにかかわる時間が大きいのでそれから受ける影響も必然的に大きくなります。
首から背中~腰・骨盤(仙骨)まで通っている背骨の形状はS字状のカーブを描き重力からくる負担や重い頭を守る為に、衝撃にたいするクッション的役割を果たす様にできています。日常での習慣や仕事での習慣がこのS字カーブに影響を与えて、筋肉を硬くし痛みやコリをつくる原因となることがあります。
特に首にカーブは大切な脳を守るために重要で、脳幹がすぐ近くにあるので首は大切な場所といえます。また、首は細い筋肉が幾重にも重なっている構造をもっているので痛めやすい場所とも言えます。 よく首のこりがきつく、痛み・しびれがある方などで「頚椎のカーブ(前湾)が少なく真直ぐになっている・・」と病院での検査で言われたと言う人がいます。
こういった方は、生活習慣と仕事の面から筋肉疲労が起こり頚椎自体に影響を与えてしまっている可能性があります。人間が同じ姿勢を保つ筋肉は30分ぐらいが限界だそうです。無理な姿勢や長時間同じ姿勢を保つことは筋肉にかなりの負担をかけ疲労させます。 もう一度注意して生活習慣や仕事のやり方・進め方にも目をむけて改善策を考えてみる事が大切なことになってきます。
◆日常の習慣(癖も含む)や仕事から生まれる肩こり・首こりの例● PCや携帯など長時間することが多い。同じ姿勢でいることが多い。⇒肩こり・首こりへ
● いつも同じ方で荷物やカバンをもつ(姿勢のかたより)⇒肩こり(肩甲骨まわり)へ
● 頬杖をつくことが多い⇒肩こり・首こりへ
● 寝てTVを長時間見たり本を読んだり腕枕することが多い。⇒首こりへ
● うつむき加減の姿勢(猫背/不良姿勢)の時が多い⇒肩コリ・首コリ・背中のコリへ
● 体を動かすことが少ない。⇒肩こり・肩甲骨まわり・背中のコリへ
● 運動をよくしている人で運動前後のストレッチやケアを怠っている。⇒肩甲骨・背中のこり へ
● PCやTV・ゲームなど深夜までする事が多く、眼の疲れがある。⇒首のこり・肩こりへ
【 環境・ストレスからくる原因 】
特に最近多くなっているのが、この原因からくる肩・首のこりです。頭(脳)と神経の疲れが関わっています。頭を使ったり、考えることが多い人は肩こりも非常に多く持ち合わせています。不安・心配・様々なストレス・時間に追われる・考え方も重なって首・肩の筋肉が緊張していくことで生まれます。
日常の習慣や仕事の面から生まれる肩こりはだいたいの方が心当たりがあったり、自覚されている方が多いと思います。だから、心当たりにある悪い習慣に気をつけて対処すれば改善される確率もうんと高くなります。しかし、環境面やストレスが影響している場合は本人も自覚されていないことが結構あります。気づかない内に肩や首に影響を与えている場合が多いのですだから、こちらの原因の方が問題かもしれません。
◆ 環境やストレスが生む肩・首のこりの例● 人間関係のストレスが多い。
● いつも時間に追われている感じがある
● 残業などが多く、休日も仕事のことを考えている
● 仕事と休み・楽しむ事と頑張る事・集中とリラックスなどONとOFFの切り替えがうまくできない。
● 心配性で気になることがあると考えすぎる。
● くつろいでゆったりする時間が持てない。
● 休んだり・ゆったりする事は良くない事と思っていたりする
● 何でも完璧にしないと納得がいかない。
● 負けず嫌いで頑張り屋
● 職場や仕事などが最近変わり、環境的に変化した。
脳の疲れ 神経の疲れ
環境やストレスから生まれる肩こりには自律神経が大きく関わっています。自律神経には交感神経(緊張神経・動く神経)と副交感神経(リラックス神経・休む神経)がありますがストレスを感じる環境が多いと交感神経が優位になります。
ストレスで肩に力が入るわかりやすい例を出しますと・・・
驚きや恐怖というものは交感神経をものすごく高め緊張させます。車を運転していた最中にネコが急に飛び出してきました。これはすごいストレスです・・。
あなたの状態はどうなりますか?
ほとんどの人はビックリして肩が上がり手に力が「グッと!」入ると思います。これが交感神経の極度の緊張によりもたらされる行為です。これは極端な例で日常はこんな経験を絶えずしている訳ではありませんが環境変化やストレスが積み重なり常に肩に力が入る状態を生み肩のこりを生んでいきます。
緊張するということは。知らず知らずに「肩に力が入った状態」になっています。力が入っているということは「肩の筋肉を使っている」ということ・・。よって肩の筋肉の疲労がおこります。この筋肉疲労が肩こりの不快な症状を作っています。
日本ではよく昔から緊張している人に「リラックスしなさい、落ち着いて下さい」という意味で「肩の力を抜いて・・・」と表現が使われてきました。まさに的を得た表現ですね・・。
◆ 体の冷えがこりをつくる ・・冷えは万病の元冷えは肩こりだけではなく、体にとってとてもよくない原因の一つです。
冷えているところは血液循環が悪く、循環が悪いと免疫が働きにくく回復が遅れます。溜まった老廃物を処理できなくなります。また、人間にとって大事な自律神経系の働きを乱します。
免疫の働きが低下することでなる疾患で大きな病気に「がん」がありますが、がん患者の体温は平均して健常者の体温より低く、がんが一番増殖する体温は35度だそうです。体温が1度下がると免疫力が約3~4割落ち、代謝も約1割落ちます。また、反対に体温が平熱より1度上がると免疫力は4~5倍にも上がります。だから多くの人は病気をすると体を守るために体温が上がるんです。
体の冷えをつくる原因はたくさんあります。
● 生活環境・習慣・・冷房の効きすぎ・足腰を冷やす環境・夜更かし・薄着
● ストレス・・・人間関係・温度湿度・仕事作業
● 運動不足・・・筋肉量が減り、代謝が落ちる・血液循環不良
● 食生活・・冷たい物・水分・油物、揚げ物、甘い物も取りすぎ・腸内環境
● 体の歪みやこり・・・筋肉が硬くなり体がアンバランスに。気流れも悪い
冷えは上記にあげた様々な原因とつながっており健康を考える際、その改善に気をつけなければいけない大きな課題の一つです。
日常生活 改善のポイント
血行をよくする
肩こりがある時は、緊張した筋肉に疲労物質が溜まりその部分の血行は悪く、酸素や栄養がうまく行き渡らない状態になっています。
よって血流改善は肩こり解消に大きなポイントになります。
◆ 温める
感部を温めると血管が広がり、血流が促進し老廃物が除去されやすくなります。ホットパックなどで肩周辺を温めるのもいいでしょう。日本人にとって馴染み深い温める方法はやはりお風呂です。
<入浴法のポイント>●ぬるめのお湯にゆっくりと・半身浴
肩こりがある人は、熱めの湯にさっと浸かって出るといった入浴法ではなくぬるめの湯(38~40度)に長く入ることが効果的です。
最初は首までつかりしっかり温めます。額に汗がほんのりでるまでゆっくり浸かります。ぬるめのお湯にはリラックス効果もあります。手は湯船の外に出し、みぞおちから下を湯船に浸かる半身浴も効果的です。
時間にして20~30分ぐらいつかると汗がほんのりでてきます。お風呂の蓋を半分までしめて、水分補給も行いましょう。冬場は寒い時は最初、肩や首元にバスタオルを巻いて冷えないようにすると温まりが早いです。 食後すぐの長い入浴は消化を悪くしたりしますので避けて下さい。
● 温冷浴 お湯と水(ぬるま湯)を交互に
こりがひどい時は肩に熱めのお湯をかけその後水をかける温冷を交互する方法も効果的です。(2~3分交互に数回します)冬場は寒いので水が冷たすぎる場合はぬるめの湯でもいいです。シャワーを使ってするのがいいでしょう。最後は必ず温かい湯船に肩まで浸かってからあがります。
※ 持病のある方・血圧がかなり高い方・心臓が悪い方や医師に禁止されている方はこれらの入浴法は避け、指導にしたがって下さい。
姿勢に気をつける
肩こりと姿勢の関係は切っても切り離せません。日常的な姿勢の悪さは肩・首のこりをつくる大きな原因の一つと認識してよいでしょう。 整体で体の歪みをとったり、マッサージなどでそこをほぐしてもまたすぐ肩こりが起きてしまう人は姿勢を気をつける事は改善策の大きなポントです。 また、日常習慣でも姿勢が改善されると整体やマッサージなどの効果も大きくなり悪循環を断ち切る一つのきっかけになります。
PC作業を長時間する人・携帯やTVをよく見る人同じ姿勢を長時間続けることが多い人は、肩こりに悩む人も多いはずです。特に姿勢に気をつけて下さい。
● 一番多いのは肩の前方転位(巻肩)
巻き肩の人は肩が内側に入り首が前傾する姿勢になっています。猫背になります。人の頭の重たさは約5kgあります。前傾姿勢が多いとこの5kgを支えるために首・肩の筋肉は相当酷使され疲労します。
整体などで肩まわりの筋肉を緩め・調整するとこの前方転位が大分マシになりよい姿勢を保ちやすくなりますが、日常の悪い癖でまたしばらくするともどることがあります。デスクワークの時の姿勢・椅子や机の高さがあっているか座るときの姿勢・立っている時の姿勢・運転姿勢・デスクの照明や目の疲れ・家事をする時気がつくとすぐ体が丸くなっていないかにも注意して下さい。何気ない日ごろの動作・行為から肩こりは作られていきます。
ただ、体に歪があり肩や背中など硬くなっている場合、よい姿勢をあまりにも意識しすぎて体に力が入りかえって疲れてしまうことがあります。
体の癖は短時間でできたものではないのであせらず気長に気をつけて改善させていきましょう。
運動
運動は肩こりでけでなく、全身の機能を高め血液循環を促進させます。適度な運動はストレス解消にもなり、もちろん肩こり解消法のポイントになります。
●ゆっくり・ゆったりした運動が最適
ポイントはちょっと疲れるが運動後爽快感がある・・です
有酸素運動など楽しみならができる運動が効果を生みます。ウォーキング・ジョギング・水泳(水中歩きも含む)・自転車・ヨガ・体操・運動は継続して効果が現れてきます。よって楽しく続けられることが第一条件です。肩こりが慢性的になっている方は、運動する時に肩周りの筋肉を意識して動かしましょう。
● お勧めなのが呼吸法
運動の中でもお勧めなのが呼吸法です。
呼吸法は直接肩こりに関係している筋肉に働きかける運動・動作ではありませんが、間接的には大きく関わっています。それは、正しい呼吸法を実践することで、肩・首回りに力が入りくくなるからです。肩こりに悩む人は、多くの方が肩まわりに力が入っているのです。呼吸法はこの力を抜くということに、非常に大きな手助けとなります。私たちが普段している呼吸は胸式呼吸といて胸で呼吸をしています。お勧めなのは腹式呼吸でお腹を使い呼吸します。
腹式で呼吸すると胸式より呼吸が深くゆったりしたものになります。これが結構な運動になります。吐く時間を長くしゆっくり呼吸を続けるとこれだけで額に汗がじわ~っとでてきたりします。リラックス効果も高く、ストレスや緊張からくる肩こりには最適です。
睡眠時に気をつけること
よい睡眠は肩こりだけでなく体や心の健康にとって非常に重要です。
<質のよい睡眠の為に>
● 枕は首のカーブにあった安定するものを選ぶのがポンイト
いつも朝をきると肩や首のだるさを感じ違和感を覚える場合、枕も関係しているのかもしれません。
① 素材より自分の首の高さにあっているか
② 仰向けだけでなく横に向いたときの具合もみる
③ 購入の際、不安があるときお試しで2~3日使用できるとBEST
④ 肩幅よりやや広めのものがよい
⑤ 高すぎ・低すぎる・やわらかすぎる枕は頚椎に負担をかけるのでダメなどが簡単にあげられる条件でしょう。
あまりにも神経質になりすぎると、枕よりもかえってストレスを生みそちらの方が弊害を生むので、自分が納得できる範囲で良いものを選びましょう。
● 寝る1時間前からはできるだけリラックスした環境をつくる
肩こり・首のコリは自律神経の働きとも関係しています。自律神経の緊張する神経(交感神経)が働き過ぎると血管が収縮され血液循環が悪くなります。こうした方は不眠(良質な睡眠がとれない)という症状にも悩まされやすくなります。上の写真のホテルの一室のように、寝る前1時間前には照明を落とし(目線より明かりは下、淡い暖色系の明かりがよい)環境を整えてあげる必要があります。
寝る間際までPCやスマホをしていたり、TVやゲームなど刺激のあるものを目に受けると交感神経が刺激され安眠の妨げになります。夜更かしや夜遅くまでPCなどは体に大きな負担となります。なかなか肩こりが取れない・マッサージをしてもまたすぐ肩こりが起こる人は、心当たりがありませんか・・。特に体調が悪い時や疲れている時、肩のこりなどがひどい時は夜更かしせずに早めに寝床に入り、睡眠1時間前から照明なども暗めにして安眠できる体制を整えるということも大切です。
いつも肩こりが続く状態は辛いものです。姿勢・運動不足・ストレス・自律神経との関係など色々と原因はありますが、特に症状が慢性的になっている肩は色々な原因が重なってそうなっています。第一には肩・首周辺の血行不良があります。その血行不良が老廃物を蓄積させ筋肉を硬くさせ、肩こりを感じさせていきます。子供はいくら変な姿勢で寝たりしても、肩がこるという感じにはなりません。体自体が柔らかく(血行が良い)変な姿勢をとっても回復していく力の方があるからです。
しかし、大人の場合はいつもの癖や習慣などちょっとしたことの積み重ねで、慢性化させてしまうことがあるので、慢性的に症状続いている方はもう一度生活習慣を見直し、血行を良くするための方法を日常に取り入れていきましょう。そうすれば、必ずや慢性的な肩こりなどの症状も収まってくるはずです・・・。
ついつい疲れた時はソファでうたた寝をしがちですが、枕と首の位置には気をつけましょう。無理な姿勢は休まるどころか、肩こり・首のコリをかえってキツくさせることがあります。特に寝違えの原因にもなります。
肩こりと整体について
奈良県生駒市にあるまるふく総合整体院では肩こりや首のコリでお悩みの方へ効果的な施術を行い、肩こりで悩まないよう、適正なアドバイスを致します。整体の役割
人は誰でも生まれながら自然治癒力を持っています。例えば、手術などをして回復していく時はこの自然治癒力のおかげで改善されます。医者が手術をして手助けしてくれますが、最終的に治っていくのは患者自らの自然治癒力の働きがあるからです。
疲れたり・悪くなったところを回復していこうという力はもっているのですが、状態が慢性化したり、悪条件が重なったりした時にはその自然治癒力の働きは鈍くなり、自らの力だけでは回復が遅れる場合があります。そういう時に整体はその自然治癒力を元の状態に上げる助けをします。そしてそのことが整体の大きな役割です。
● 整体はいろいろ原因で悪く
なった歪を戻していく作業
整体を受けることで肩こりだけではなく、体に様々な影響を与えます。こり固まった筋肉が弛緩(ゆるむこと)し、関節の可動域(動く範囲)が広がり血液循環・リンパの流れが促進されて行きます。血液の流れがよくなれば、老廃物や発痛物質も流されて浄化されやすくなります。
● 肩こりの原因は肩だけにあるとは限らない
五十肩の人のほとんどは肩関節周りの筋硬縮(筋肉が硬くなって縮む)が起こっています。しかし、全身を見ていきますと、腰や臀部(お尻)下腿部(ふくらはぎ)にも硬縮がある人が結構いらっしゃいます。おそらく肩の痛みをカバーする為に他の色々なところを使っている結果だと思います。 普通人は何か不具合なところがあると知らず知らずのうちに他のところでそれをカバーしようとします。こういったように肩だけでなく他のところに改善ポイントが隠されていることが多くあるのです。
illustration:fumi watanabe慢性化を防ぐ為に大切なことは・・
🔷 奈良県生駒市にあるまるふく総合整体院でアドバイスしている大切なポイント 🔷
よく肩こりを長く感じている方には、運動などしてもなかなかとれないお風呂や温泉などで温めると少しは楽になるがあまり変わらない・マッサージなどでそこをほぐしてもらうと、その時は楽になってもまたすぐもとの状態に戻ってしまうといった方がいます。
肩こりの大きな原因は肩周辺の血行不良なので運動や各療法(整体・マッサージ・鍼灸など)を行ったり・温めることで血液循環が促進され体温があがり老廃物の排除により酸素・栄養が行き渡り改善されます。そういった治療法や改善法が続けられれば一定の効果を生むはずです。
しかし、またすぐ元に戻ってしまう人はどこかでこの良いサイクルを生み出すことができなくなっているからです。 慢性化をなくす為にはこの自然治癒力を最大限に高め持続させる作業が必要となります。それには大切なことがあります。「少し楽に・・・」「すっきりした」「その時は楽になったが・・・」といったん改善されたものが、 何故またすぐ元に戻ってしまうのか・・ということです。
長い間かけてコリ固まったものが短時間で何事もなかったように改善されることは難しいこともありますが、それでも改善していくことはできます。
つまり、元に戻り改善されにくいのは、
改善されていく力(プラスの力)と悪い方へ戻ってしまう力(マイナスの力)を天秤にかけた場合、どうしてもマイナスの力の方が勝ってしまうからです。
プラスの力、ここでは改善されていく為の「良い条件」といっていいでしょうよい条件が揃えば揃う程、自然治癒力が大いに働き改善されていくはずです。
また、別の見方をすれば、その症状が起こっているのは「自分の今の状態をなんとか変えてほしい・改善してほしい」と気づかせる為に起こっている体の訴えかもしれません。 体の「良い条件」を求めて訴えかけてきた結果が症状ということなのかもしれません。必ず、その症状がでる理由があります。
それには、何故また元に戻ってしまうのか・・ということについて考え「自分自身をもう一度見つめ直す」という作業をしなくてはなりません。
慢性化したしつこい症状を改善するには、症状を緩和する為に施術を受けるということは確かに、効果があることですが、加えてそうした色々と対策とることが大切で、回復のスピードをより速めそれがプラスの力(良い条件)を生む為の一歩となります。そうして行くうちに、自然治癒力が発動し体調に変化が現れ体は良い方向へ向かおうとし悪循環のサイクルからも抜け出すことになるでしょう。
ホリスティック医学の理念に「患者が自らを癒し、治療者はそれを援助する」という大切な言葉があります。
日常生活でのポイント
肩こりの原因で書かれていることを参考にして頂きどうぞ元気で活力ある生活を送って頂きたいと願います。 そんなあなたを生駒・まるふく総合整体院では持てる知識と技術をフルに使い全力で応援します。
肩こり関連のページのご案内
- ◇ 肩こりの原因・症状
- ◇ 肩こり改善のポイント
- ◇ 肩こりと整体
- ◇ 危ない肩こり
- ◇ 寝違えについて